ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!
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鑑定結果は、封書で送られてくることになっていた。
「……あんたは、それ、もう読んだのね?」
ギフト包装の注文を中年女性から受けた時、視界に大地の姿が入っていた。
落ち着かない気分で作業をこなし、お客様が立ち去ったあと、話のしやすいシュークリーム売り場の渡し口へと移動したのだった。
大地は、書留で送られてきた封筒を、胸の高さに上げてみせた。
「うん。内容には全部、目を通した」
「父さんに……伝えた?」
「うん。さっき、電話したよ」
「そう……」
喉が渇いて、言葉が続かない。聞くべき結果を、訊く勇気がない。
『姉弟』であるか否かを目に見える形で表されるのを、こんなに怖いと思うなんて……。
「……その。結果は、やっぱり……?」
すみませーん、と、若い女性の声が、ケーキ売り場の方でした。
大地が、ちょっと笑った。
「《お姉さん》。お仕事、しなきゃ。
……いつも通り、待っているから」
呼びかけが、決定的だった。
私はうなずいて、大地に背を向け、仕事へと戻った。
鑑定結果は、封書で送られてくることになっていた。
「……あんたは、それ、もう読んだのね?」
ギフト包装の注文を中年女性から受けた時、視界に大地の姿が入っていた。
落ち着かない気分で作業をこなし、お客様が立ち去ったあと、話のしやすいシュークリーム売り場の渡し口へと移動したのだった。
大地は、書留で送られてきた封筒を、胸の高さに上げてみせた。
「うん。内容には全部、目を通した」
「父さんに……伝えた?」
「うん。さっき、電話したよ」
「そう……」
喉が渇いて、言葉が続かない。聞くべき結果を、訊く勇気がない。
『姉弟』であるか否かを目に見える形で表されるのを、こんなに怖いと思うなんて……。
「……その。結果は、やっぱり……?」
すみませーん、と、若い女性の声が、ケーキ売り場の方でした。
大地が、ちょっと笑った。
「《お姉さん》。お仕事、しなきゃ。
……いつも通り、待っているから」
呼びかけが、決定的だった。
私はうなずいて、大地に背を向け、仕事へと戻った。