100日婚約なのに、俺様パイロットに容赦なく激愛されています
「違うわ。周囲は止めたのに、緑沢さんが辞職を強く希望したの」
(罪悪感か、それとも周囲の目を気にして? 私だったら、なにがあっても絶対に辞めないけど……)
緑沢の今の気持ちも、なぜあんなことをしたのかもわからない。
他のCAや五十嵐が彼女に同情的だったのも、まだ疑問のままだ。
事件の翌日に帰宅した彼に聞こうと思ったのだが、気づいてしまった恋心のせいで話しにくくなってしまった。
彼の頼もしさや信じてくれた喜びを思い返すと、ときめきで胸が苦しくなるからだ。
しかし、疑問を残しては事件解決と言えないと思い直した。
「緑沢さんのことがわからないんです。私はなにを恨まれていたんでしょう? CAさんも五十嵐さんも、どうして緑沢さんを怒らなかったんですか? 教えてください」
「そう聞くということは、五十嵐さんはなにも説明していないようね」
話すのをためらっているような顔の美玲に「お願いします」と頭を下げた。
「私が話していいものかわからないけど、金城さんは被害者だから聞く権利があると思う」
そのような理由をつけて彼女が話しだす。
「緑沢さんがあなたのドライバーを盗った原因は、四年前にあるのよ。五十嵐さんを巡ってCAふたりがオフィスで争った話を聞いたことない?」
「あります。もしかして、緑沢さんが?」
「そう。私は当時一年目で研修期間だったから、直接見たわけじゃないけれど――」
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