100日婚約なのに、俺様パイロットに容赦なく激愛されています
再び手首を掴まれ、引っ張られるようにして駅方向へ進む。
「不動産屋に行っても、引っ越し費用がないという私の話を聞いていました?」
「ああ。行先変更で俺の家に行く。腰を落ち着かせてストーカー対策を考えよう」
(五十嵐さんの家……。興味本位で少しだけ覗いてみたいけど、どうしてそこまでしてくれるの?)
意地悪なのか親切なのかわからない人だと思いつつ、その提案に乗ることにした。
タクシーに揺られること五十分ほどして麻布に建つ高層マンション前に着いた。
1Kアパート暮らしの自分が足を踏み入れていいのかと思うほどセレブ感が漂っている。
さすが高給のパイロットだ。
「何階建て? 雲まで届きそう」
首をのけ反らせるようにして見上げていると、エントランスに向かう彼の呆れ声がする。
「二十五階建て。高さは百メートルほどか。雲底は地上から二千メートルほどだぞ。雲まで届くわけないだろ。早く来ないと置いていくぞ」
「あ、待ってください」
エレガントな雰囲気のロビーにはカウンターがあり、コンシェルジュの女性が笑顔で会釈してくれる。
和葉も頭を下げ、庶民ですみませんという気持ちでエレベーターに乗り込むと、彼が二十一階のボタンを押した。
「ひとり暮らしですか?」
「ああ。警戒しているなら先に言っておく。女を部屋に連れ込むという意識は少しもない」
「不動産屋に行っても、引っ越し費用がないという私の話を聞いていました?」
「ああ。行先変更で俺の家に行く。腰を落ち着かせてストーカー対策を考えよう」
(五十嵐さんの家……。興味本位で少しだけ覗いてみたいけど、どうしてそこまでしてくれるの?)
意地悪なのか親切なのかわからない人だと思いつつ、その提案に乗ることにした。
タクシーに揺られること五十分ほどして麻布に建つ高層マンション前に着いた。
1Kアパート暮らしの自分が足を踏み入れていいのかと思うほどセレブ感が漂っている。
さすが高給のパイロットだ。
「何階建て? 雲まで届きそう」
首をのけ反らせるようにして見上げていると、エントランスに向かう彼の呆れ声がする。
「二十五階建て。高さは百メートルほどか。雲底は地上から二千メートルほどだぞ。雲まで届くわけないだろ。早く来ないと置いていくぞ」
「あ、待ってください」
エレガントな雰囲気のロビーにはカウンターがあり、コンシェルジュの女性が笑顔で会釈してくれる。
和葉も頭を下げ、庶民ですみませんという気持ちでエレベーターに乗り込むと、彼が二十一階のボタンを押した。
「ひとり暮らしですか?」
「ああ。警戒しているなら先に言っておく。女を部屋に連れ込むという意識は少しもない」