100日婚約なのに、俺様パイロットに容赦なく激愛されています
職員駐車場に車を止めてすぐ横の建物の自動ドアを潜り、警備員に挨拶して二階の更衣室を目指す。
四階建てのこのビルは『エアポートマネジメントセンター』と言い、乗員室やCAのオフィス、オペレーション部など多くの部署が入っている。
男性整備士は運航整備部の管理棟に更衣室があるが、和葉はここで着替えてから広い空港内を社用車で移動しなければならない。
(私ひとりのために整備部の管理棟に女子更衣室を用意してとは言いにくい。長距離を歩くわけでもないし、このままでいいけれど……)
そう思っていたのは、五十嵐との噂が広まるまでだ。
予想はしていたが、あっという間に婚約の話が職員間に知れ渡った。
まったく話したことのない別部署の社員から『おめでとうございます』と声をかけられ、整備部の上司には『恋人は航空機じゃなかったか?』とからかわれた。
なんとなく居心地の悪さを感じるが、一番困るのは更衣室だ。
グレーのドア横にあるセンサーに社員証をかざして解錠し、恐る恐るドアを開けると、中は暗い。
誰もいないとわかってホッと息をつき、照明のスイッチを入れた。
(早番も遅番も必ず誰かいるから、夜勤でよかった)
広いスペースに縦長のロッカーが四列、ズラリと並んでいる。
左の壁際には大きな鏡と椅子が六つの化粧台があり、和葉のロッカーはその向かいだ。
(せめて私のロッカーを、目立たない位置に移してもらえないかな)
四階建てのこのビルは『エアポートマネジメントセンター』と言い、乗員室やCAのオフィス、オペレーション部など多くの部署が入っている。
男性整備士は運航整備部の管理棟に更衣室があるが、和葉はここで着替えてから広い空港内を社用車で移動しなければならない。
(私ひとりのために整備部の管理棟に女子更衣室を用意してとは言いにくい。長距離を歩くわけでもないし、このままでいいけれど……)
そう思っていたのは、五十嵐との噂が広まるまでだ。
予想はしていたが、あっという間に婚約の話が職員間に知れ渡った。
まったく話したことのない別部署の社員から『おめでとうございます』と声をかけられ、整備部の上司には『恋人は航空機じゃなかったか?』とからかわれた。
なんとなく居心地の悪さを感じるが、一番困るのは更衣室だ。
グレーのドア横にあるセンサーに社員証をかざして解錠し、恐る恐るドアを開けると、中は暗い。
誰もいないとわかってホッと息をつき、照明のスイッチを入れた。
(早番も遅番も必ず誰かいるから、夜勤でよかった)
広いスペースに縦長のロッカーが四列、ズラリと並んでいる。
左の壁際には大きな鏡と椅子が六つの化粧台があり、和葉のロッカーはその向かいだ。
(せめて私のロッカーを、目立たない位置に移してもらえないかな)