生きたくても生きられない君と生きたくないのに生かされる僕の一年間ノート

2月。あなたには、 生きてほしい。最後の願い。〜交換日〜

2月28日 〜小児科〜 
「おっ!」 
「よう。あれ?今日は点滴しながら?」 
「増えちゃって。でも、元気になるためだから、問題なーし!」 
「そっか。よかった。ちょっと痩せた?」 
「もともとこれくらいじゃなかったっけ?」 
「そうだね。君は痩せ気味だ。」 
「あなたもひょろひょろもやし!」 
「僕は健康的には問題ありません。で、考えてくれた?」
「何を?」 
「とぼけないでよ。告白の返事のこと。」 
「んー、ダメ、かな。」 
「どうして?僕のこと嫌い?嫌いではなくても、好き、ではない?」 
「好きだよ、とても。本音で言うと、ライクじゃなくて、ラブ。」 
「じゃあなおさら、なんで!」 
「私には、病気があるから。」 
「僕もだよ、病気持ちだ。」 
「あなたは、生きようと思えば、この先も生きられるでしょう?」 
「死のうとすれば、いつでも死ねるよ。」 
「あなたと生きていきたくても、それが叶わないのが、私の病気。」 
「なら、一緒に死のう。」 
「バカなこと言わないで!あなたには、生きてほしい。最後の願い。部屋戻る。ごめん。」 
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