初恋、それはこんな気持ちで――。
「――ねぇ、聞いてる?」
「あ、ごめん」

 湊にいちゃんが私に話しかけていたのに、全く話を聞いていなかった。もやもや色々考えちゃって――。

「亜結奈ちゃんが疲れたら、いつでも休憩するから言ってね?ってはなし」
「うん、分かった」
「亜結奈ちゃん、今、何考えていたの?」

 湊にいちゃんは全てを見透かしたように微笑みながら、私の目をじっと見つめてきた。

「ううん、何も。遊園地にいると楽しい気持ちになるね!」

 私は頑張って微笑む。
 色々考えちゃうけれど、今は楽しもう。

 コーヒーカップ、メリーゴーランド、くるくる回る空中ブランコ……。順番に乗っていく。最初は緊張していたけれど、乗っていくうちに楽しい気持ちの方が高まっていった。

 きっと、いつもよりもはしゃいでる。

「遊園地に来たの、すごい久しぶりだけど、楽しい」
「亜結奈ちゃんが楽しんでくれて良かった。亜結奈ちゃんが楽しんでくれたら、俺も楽しいよ」

 眩しいほどの笑顔な湊にいちゃん。つられて私も自然に笑顔になる。

「じゃあ、次はお化け屋敷だね。怖いのも大丈夫?」
「うん、多分大丈夫」

 お化け屋敷の中に入った時、予想していないことが起こった。

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