秘密のアフタースクール
見知らぬ男
「あれ?もしかして、春畑さん?」

家のすぐ近くの交差点で信号待ちしている時、見知らぬ青年に声をかけられた。

名前を呼ばれたということは、少なくともナンパではない。

私は、人の顔や名前を覚えるのがかなり苦手だ。

その青年は背が高く、肩幅も広い。

ラフな服装だが、どう見ても同級生ではなく、社会人だろう。

誰なのかわからないので、私は曖昧な笑みを浮かべ、

「こんばんは」

とだけ返した。
< 1 / 15 >

この作品をシェア

pagetop