妹に許婚を奪われたら、冷徹CEOに激愛を注がれました~入れ替え婚!?~
 円香は、相川をリビングへと通し、紅茶を入れて相川へと差し出す。

「どうぞ」
「ありがとう」

 相川は前回同様きれいな笑みを浮かべると、受け取った紅茶へと口をつける。一口紅茶を口に含めば、相川はすぐにきれいな笑みを緩めて、柔らかい微笑みへとその表情を変える。どうやら紅茶がお気に召したらしい。すぐにもう一口飲みはじめる。

 紅茶を気に入ってもらえたのならそれは喜ばしいことだが、この状況で放置されると円香が落ち着かない。

「……あの、私に話というのは?」
「うーん、ちょっとお願いがあってね」
「お願い……?」

 相川はティーカップをソーサーに置くと、円香へ向かってにこりと微笑む。

「ねえ、あなたと彰史って政略結婚なのよね? 恋愛結婚じゃないんでしょう?」
「えっ」

 円香の心臓はドキリと跳ね上がる。彰史の元交際相手である相川にその問いをされるのは苦しいものがある。だが、彼女の言っていることは間違いのない事実だから、円香はただ肯定することしかできない。

「……はい。そうです」
「よかった。それなら話は早そうね」

 相川の嬉しそうな表情が円香の鼓動を速める。
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