「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~
 エレオノールは苦笑しながら、倉庫に向かって歩き出した。

 倉庫は城の裏手にあり、人がほとんどやってこない。

 警備がいてもおかしくない場所に兵士の姿がないのは、城の人間が妙な真似をするはずがないという強い信頼を感じた。

 この城でたびたび感じるそれに、エレオノールはいつも少し心細さと寂しさを覚える。

(それだけ強い絆で結ばれているってことなのよね、たぶん)

 辺境の村の人々も、目には見えない連帯感を持っていた。

 その”身内”の枠に入れないことは、いくら独りの時間を過ごしても慣れそうにない。

 エレオノールは倉庫に到着すると、扉の閂は既に開いていた。

「お邪魔しまーす……」
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