「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~
「もう済んだことなので気にしないでください」

「ごめんね。……あなたのおかげで弟の怪我が治ったんだ。ありがとう」

 首を傾げたエレオノールの手に、横からひょこりと現れたメイドが干した果物を握らせる。

「たくさん薬を作ってくれたでしょ。あれ、一部が私たちのほうにも流れてきたの。私もちょっともらっちゃった」

「ああ、ええと。はい」

 あまり予算が潤沢ではないらしい竜騎士団のために、やれることをしようと思ったエレオノールはエルフ直伝の薬を大量に作った。

 傷を治す回復薬だけでなく、解毒効果があるもの、熱を冷ます効果があるものなど、思いつく限りのものを用意してみたのだ。

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