「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~
「私だけならなにが起きてもかまいません。でも、あなたに害が及ぶことだけは避けたい」

 そう言ってエレオノールは握っていたジークハルトの手を解き、ドレスを軽くつまんで階段をゆったりと上がった。

(どうか、追いかけてこないで)

 今を乗り切るためには、ジークハルトに冷静でいてもらわねばならない。

 心の中で願いながらも、エレオノールは強い怒りに胸の内を焼かれる思いだった。

(こんな卑怯な真似をしてまで、ジークを邪魔したいの? あなたたちとはかかわらないと、かかわりたくないと、皇子の身分を捨てようとまでしたのに――!)

< 445 / 530 >

この作品をシェア

pagetop