「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~
 慌てふためいた様子の村長がドアの向こうで声を張り上げるのを聞き、エレオノールは訝しげな表情を浮かべて、今日もピカピカに磨いていた卵をテーブルに置いた。

(私を尋ねてくるような人なんて……)

 不思議に思いながらドアを開けると、そこには赤くなったり青くなったり忙しそうな村長と、その後ろにジークハルトの姿がある。

「あっ……」

 ジークハルトの姿を確認したエレオノールの顔に一気に熱が集まった。

 あの日からたった数日しか経っていないのに、耳もとで響いた低い声と、身体を包み込む体温を何度も思い出しては、夢にまで見ていたのだ。

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