【完結】スキャンダラスな愛され契約~危険な魅力の幼馴染の愛は重い~
 その自信は、一体何処から来るのか。……いや、でも。

(ここら辺、噂話早いしなぁ……)

 それに、相手が瑛二くんだったら、まだ有り得る話ではないだろうか?

 だって、ここら辺じゃあ知らない人はいない有名人。……そう考えたら、私にもメリットはあるんだけど。

「それに、必ずしも東京に引っ越す必要はない。……俺、しばらくはこっちにいるつもりだから」
「確かに、それは言ってたけど……」

 零一くんに呼び戻されてきて、ある程度こっちに身を寄せる。……なんだか、変なことでもやらかしたんじゃないだろうか?

(そもそも、女の人から逃げるのにここまでする必要、ある?)

 なんだか腑に落ちない。

「それに、向こうに戻るとしても、ついてこなくてもいい」
「……形だけってことね。離婚するんだ」
「それは、しない」

 けれど、彼の言葉に目を見開いた。

「離婚はしない。絶対にしない。俺は、みつばと婚姻関係を続ける」
「え……いやいやいや!」

 所詮私は女よけ。必要がなくなれば、別れるんだと思ってたんだけど……。

「なんだったら、俺、仕事辞めてこっちに永久的に戻ってくるし」
「え、えぇっ……」
「みつばと、もう一回離れるなんて耐えられない」

 これは、もしかして口説かれているんじゃないだろうか?

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