出会った彼は

「ん~、VIPルーム?秘密の話したりするときはこっちなの。」

こういうところで芸能人なんだなあと思わされる。


「そんなところに一般人連れてきて大丈夫なんですか?」

つい、思っていたことが口に出てしまう。


「だいじょ~ぶ、だいじょ~ぶ!」

まあ、他にはお客さんもいないみたいだしいいか。


それにしても、涼太くん酔いすぎて子どもみたいなしゃべり方になってて可愛いな。

「ねえ芽依ちゃん。彼氏いるの?」

ド直球で聞いてくるなこの人。しかもさっきも聞いてた気がするんだけど、まあ酔ってる人って同じ話するもんなと思いつつも

「いませんよ。もう何年も。」

「えぇ~、もったいない。何で?」

じっとこちらを見ながら聞いてくる涼太くん。

「何でと言われても。本郷さんは?いい人いないんですか?」

「推しのそういう話って聞きたいもんなの?」

こういう時ばっかり推しを使うのはずるくないだろうか。アイドルとしてじゃない1人の人間としてって言っていたから、私もそのつもりで話しているのに。

「いや、それを聞かれると微妙ですかね。」

「ははっ、芽依ちゃんおもしろいね。俺もいないよ~何年も。一緒だね~」

笑ったかと思えば次はのんきにそう答えている。

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