日常を返せ!
 その全てが恐くて仕方がない。

 何も悪いことはしていないのに、勝手な憶測で決めつけてわたしを評価する。

 わたしは滲んだ視界を手の甲で拭うと、膝を抱えて扉に寄りかかり、大きなため息をつく。

 しばらくすると、チャイムの音が鳴ったが教室に行く気にもなれず、そのままうずくまる。

 何度かスマホが鳴る音が聞こえたけど、それを見るのが嫌になり電源を切って目を閉じる。
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