日常を返せ!
「そうだね。わたしたちは普通に遊びたいし、他の奴だと遊ぶのがついでで、事件のことしか聞かないだろうしね」

「では、わたしは皆さんに聞いてみるので、新田さんはカラオケ店を選んでくれませんか?」

「わかった」

 わたしは弁当を食べつつ、片手でスマホを操作して、安くてセキュリティーが甘いカラオケを探した。

 市内にちょうどよさそうな店を見つけて、画面を羽間に見せる。

「ここはどう?」

「いいですね。皆さんは全員参加するそうなので、グループチャットにお店のURLを貼ってください」

「ああ」

 グループチャットにお店の情報を貼り付けると、すぐに反応が返って来た。

 中川『ここだな。一時間後には着くな』

 石井『わたしも〜。星矢と一緒に行くから』

 田山『わたしは三十分くらいで着くわ』

 玉木『俺は四十分くらいかな』

 植本『僕も玉木くんと同じになりそう』

 新田『わたしと羽間が二十分くらいで着くから、先に部屋取っとく。後で部屋番号書いとくわ』

 石井『助かる〜。よろしくね』

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