日常を返せ!
 防犯ブザーに催涙スプレーなど、自分たちが扱いやすい物を選んで購入した。

 わたしも防衛の為に手頃な商品を見てまわる。

「他に何かいる?」

「犯人をとっ捕まえるロープとかは?」

「拳銃持っている相手に危なくない?」

「でも身柄を拘束出来れば安全じゃん」

 石井の言葉も一理あったので、念のためにと手錠と防犯ブザーを購入し、防犯ブザーはスマホに付けていつでも鳴らせるようにした。

 そして手錠と一緒に制服のポケットに入れて常に持ち歩くことにした。

 羽間と植本は二人で相談しながら十徳ナイフや催涙スプレーなど、ポケットに入れやすいものを購入していた。

 中川は護身用かサバイバルナイフを、田山は気になる防犯グッズや非常食を片っ端に買い込んで、鞄に詰め込んでいる。

「これだけあれば、大丈夫ね」

「え、非常食ってアパートから出ないつもり⁉︎」

「ええ。事件が落ち着くまでは、部屋にこもっているつもり」

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