私を処刑したら、困るのは殿下ですが……本当によろしいのですか?【コミカライズ進行中】

 キョトンとしたソフィアの様子に気づいたのか、テオドール卿は少し気まずそうにボソボソと話し出した。


「その……いつもの怪我は、自分で作ったものなのです」

「…………え?」


 理解不能なその言葉に、ソフィアはさらに眉をくねらせた。
 その間、頭の中にはいろいろな理由で救護室に通っていたテオドール卿の姿が思い出される。

 小さな切り傷、打撲のあと、頭痛や腹痛の日もあった。
 その中の怪我は、全て自分で作ったものだという。


「ご自分で作られたというのは……?」

「傷や打撲は自分で自分を傷つけていました。腹痛や頭痛は……嘘です。すみません」

「…………」


 テオドール卿は本当に悪いと思っているらしく、気まずそうに目を泳がせている。
 まるで、母親に怒られる前の覚悟を決めた子どものように見える……とソフィアは思った。


(そうだったのね。……でも、どうしてそんな嘘を?)

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