❤️お前に惚れた~極道の一途すぎる愛
電話ボックスで、くるみと言う女の番号にかけてみた。

「はい」

(出た)

「お前は誰だ」

くるみは電話の相手が山城だとすぐにわかった。

「山城さん?」

「俺を知ってるのか」

「はい、今どこにいるんですか」

「わからない」

「公衆電話からかけているんですよね、住所とか番号とか何か書いてないですか」

裕太郎は言われるままにくるみに伝えた。

「これから迎えに行きます、そこから動かないでください」

そしてくるみは山城の元に向かった。

山城のおかげでこの半年、働かず、ホテル住まいが出来た。

我妻を頼れと言う、山城の言いつけは守らなかった。

(今更、我妻さんを頼ることなんて出来ないよ)

もう、会えないと思っていた山城が連絡をくれた。

監禁された場所から逃げ出したに違いない。

まさか、記憶がない状態などと、誰が予想出来ただろうか。

くるみは電話ボックスに到着した。

ボックスの中で、蹲っている山城の姿を確認した。

そっと、ドアを開けてみる。

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