❤️お前に惚れた~極道の一途すぎる愛
第十二章 我妻とひとみ
圭子は悔しい表情を見せていた。

山城は圭子を抱きしめ囁いだ。

「圭子、俺がお前を守る、俺を本浜組に入れてくれ、結婚しよう」

「裕太郎」

そして、山城は我妻に叫んだ。

「我妻、さっさとこの場から去ってくれ」
(我妻、くるみを頼む)
我妻組はこの場を後にした。
ひとみは我妻の車椅子姿に、責任を感じた。

「あのう、我妻さん、助けて頂いてありがとうございました」

「いや、ひとみを助けたのは、山城だ」

「えっ」

「それより、俺を頼ろうとして、途中で拉致されたんだろう、これからは俺の側にいてくれ」

「でも……」

「俺じゃ、ひとみの心を満足させられないかな」

我妻はじっとひとみを見つめた。

ひとみは何も言えずに俯いた。

「あのう……」

ひとみが口を開いた。

「私のせいですよね、車椅子」
「いや、俺が情けないせいかな」

「山城さんも私のせいで、半年も監禁させられて……」

「いいんじゃねえか、男は惚れた女のためなら死ねるからな」

「そんな良くないです」

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