◇Clown Act◇⇧


「ううん気にしないで。こんな格好だし。メイクもしてるからしかたないよ」




白く塗られた自身の肌を指でつつく日下部くん。



派手な衣装を纏っている同士者がこんなふうに会話しているのは、はたから見れば不思議な光景だろうか。




「橋本さん、午前中までだよね?」


「うん。やっと休めるよ~。お腹ぺこぺこ」


「そっか。僕も午後から自由なんだ。よ、よければ一緒にまわらない?」


「え、いいの?」




仲の良い子とは全員見事にシフトがズレてしまっていたので、ひとりでどう楽しもうか悩んでいたところだったのだ。




「もちろんだよ。ずっと声をかけようと思っていたんだ」


「わぁぁうれしい!すぐ着替えてくるから待っててね」




一瞬で舞いあがった私は、急いで教室へ向かおうと体を反転させた。



刹那、「待って」と腕をつかまれる。


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