◇Clown Act◇⇧
「日下部くん?」
「着替えなくていいよ……。こ、このまま、まわらない?」
「でも、動きづらくない?」
「橋本さん……その衣装すごく似合ってるから、も、もう少し見ていたいんだ……」
もじもじと目を伏せる日下部くん。
私のピエロ姿なんて明日も見られる。
そう返そうとしたけど、頬を染め懸命に伝えてくれているのを感じると、浮かんだ言葉が引っ込んでしまった。
べつに貶されたわけではない。
むしろ褒められている。
けど、なぜかすぐにでもこの衣装を脱ぎ去ってしまいたい。
そんな気持ちも半々だった。