アタシより強けりゃネ[完]
「最後に確かめるよ?永中2年の東西(とうにし)、南田、北田はお友達の細谷ルミに言われて、アタシにケガを負わせに来たんだね?」
「よくわかってんじゃん」

さゆみんはこれを撮れと…でも絶対にヤバいだろ、これ。

「では、謹んでお受けします。どこからでもどうぞ」

はぁ?相手するのか?

「クニチカ、離れて。絶対に見学のみ。手を出したらクニチカもヤるよ?」

完全に邪魔だと言われている。

「アンタたちも、ターゲットのアタシにしか手を出す事を許さない」

そこからは一瞬だった。大袈裟ではない。本当に一瞬だった。

次々と襲いかかる男達だが、さゆみんは次々と関節を取っていく。関節を取ってからガッツリ蹴りを入れると、それだけで男達は動けない。

「さゆみん……一瞬…こんなもん…?」

砂の上で腹を抱える男達を見ながら呆気にとられて聞くと

「ド素人が腕を振り回すだけだとこんなもん。3人でどうするっていう作戦もなかったみたいだし」

そんなのないだろ…男3人で女の子1人くらいどうにでもなると思っていたに違いない。

「ねぇ、細谷ルミに連絡した方がいいんじゃない?西名にやられました、って」

で、煽るんかい。ここは撮影をしなくて正解だろう。
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