アタシより強けりゃネ[完]
「ただいま」
「おかえり…三井サンと清川サンも、どーも」

しもっちゃんがサングラスを外して、クニチカ達に言うと

「どーもっす」

クニチカがそう言って、ナオキがペコリと首を折った。

「名前知ってるんだ…」
「しもっちゃんは何でも知ってるよ」
「こわっ」
「優しいよ?」
「え…もしかして…時折ねぇちゃん…って…コレ?」

パコッ…

「イテッ…」
「これくらい避けろよ、三井サン」
「ぼーりょく反対」
「人に‘コレ’って言うな」
「さーせん」

ん?

「クニチカ…大丈夫?なんか…雰囲気違うくない?」
「イカツイイケメンの真似してるんだろうね…」

そんなことが分かるナオキがスゴイけど…真似?何のために?不思議だ…不可解とも言える。

「帰るぞ。あの1発が避けられないなら、まだまだへちょいな、三井サン」

しもっちゃんは助手席のドアを開けながら、クニチカを見る。

「不意にって普通ないだろ…」
「うん?三井サン…ヤるってわかってヤッてみる?俺と」
< 84 / 156 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop