彼は推しと瓜二つ
◯スーパーの売り場

音(そういえば、尾形さんはMITSUKI似の人をまだ見た事無いけど、気付くかな…?
配信がある事も知ってはいそうだけど…。


…てか、まだ来るかどうかなんて分からないし……。
仕事だ仕事!)

夜になり、音は配信時間が迫るとソワソワし始める。

尾形「杉山さん………もうすぐ配信の時間ですよね。
今日はアーカイブ残るみたいなので、帰ってからゆっくり見ましょ♪」

音「あ、うん…そうだね。」
音(配信が気になってると思われちゃったかな…)


その時、MITSUKI似の男が来店した。
今日もバケットとマスクで顔ははっきり見えないが、前回と同じバケットだった。

音「いらっしゃいませ……」

男は軽く会釈した。
表情は読めないが、どことなく柔らかい雰囲気。

男はすぐにお菓子売り場へと向かった。

尾形「……杉山さん、さっきのお客さん、どことなーくなんですけど、MITSUKIに似てないですか?!!」


音(…さすがガチオタ。すぐに気付いちゃうんだ…)

音「そう??でもMITSUKIは配信中だし…」

尾形「分かってますよー。そもそも本物がこんなお店に来るわけないじゃ無いですか!似てるってだけですよ!」

音(…こんな店……)

音は落ち着かない気を紛らわすのに、掃き掃除をした。

尾形「……門倉さん、なんか杉山さん変じゃないですか?やっぱり杉山さんもあのお客がMITSUKIに似てるって思ったのかなぁ。」

門倉「……え?あれMITSUKIでしょ?何度か来てるけど。」

尾形「はぁ?何言ってるんですかー。だってMITSUKIは今、生配信中ですよ!本物なわけないです。」

門倉「そうなの…?見間違えるわけないと思ったけど…」

尾形「でも何度か来てるお客さんなんですね!
だから杉山さんもソワソワしてたのかなぁ。
推しにそっくりな雰囲気の人が来たら誰だってドキドキしちゃいますもん♪」


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