彼は推しと瓜二つ
◯GKL事務所の一室
白川が電話をしている
白川「それについては、杉山音からMITSUKIについての話を聞き出せたら、という条件でしたが……
何か話しは聞き出せましたか?」
かなえ《……いえ。彼女がまだモデルに未練があるっていうのは白川さんの言う通りで、そこから彼女の本音を引き出す事はできたんですが…
MITSUKIの事はファンだという話しか……。》
白川「そうですか…。分かりました。
では杉山音はシロだったという事でしょう。
今回かかった分の費用は全て振り込んでおきますので。
では、ありがとうございました。」
かなえ《えっ、あの、私またやってみます!
2回目なら向こうもより心を開いて話してくれると思いますし…可能性が無いとも言えないのでは……》
白川「いえ、もう大丈夫です。おそらくこれ以上は探っても彼女からは出てこないでしょう。
本当にご協力ありがとうございました。
…あ、今後もしKEIとのコラボを希望するのであれば、goalのファンの子たちを刺激するような言動はどうか、くれぐれもご遠慮くださいね。
KEIはもちろんの事、goalメンバーはファンをとても大事にするグループですので。では。」
白川は自ら電話を切り、ため息を吐く
ドアをノックする音が聞こえる
白川「どうぞ」
光之が部屋に入る
白川「お疲れ様。会食はどうだった?」
光之「聞かなくても分かるでしょ。それよりさっき電話してた相手って、動画配信者のカナエって人?」
光之は少し苛立っている様な雰囲気
白川「光之がカナエを知ってるとは思わなかったな。何で分かった?」
光之「KEIと動画でコラボしたいってずっと言ってるし、前にKEIファンと揉めて炎上してたじゃん。
だから印象に残ってたんだけど、店を出る時にその人が杉山さんと一緒にいるのを見たんだよ。
昨日の今日で杉山さんと店で会うなんて、偶然にしては出来すぎてる。
……今回の件、白川さんが仕組んだの?」
白川は鼻で笑う
白川「すごいな光之。じゃあ、俺が仕組んだと思う根拠でも聞こうか。」
光之「……杉山さんとトイレ前で鉢合わせした時、席を立つ前に白川さんから電話がかかってきた。
初めは偶然かと思ったけど、杉山さんがカナエと一緒にいるのを見て,カナエが協力関係にあるんじゃないかって疑った。
昨日、白川さんは杉山さんの送迎をしながら、色々と話しを聞き出せたはず。
今日は仕事が休みな事、ナインティーンで読モをしていた事。
それでナインティーン編集部の知り合いに話しを聞いて、杉山さんの地元の事だけじゃなく、当時仲良かった読モ仲間の話も聞いたんだろ?
その仲間の中に、あのカナエがいた。」
白川は表情を変えず、光之の話しを黙って聞いている
光之「カナエはKEIとコラボしたがってたし、それをダシに協力を持ちかけた。
きっと杉山さんがトイレに行ったタイミングで白川さんに連絡をして、白川さんが俺に電話して席を立たせれば、トイレの前で鉢合わせる可能性が出てくる。
どう?俺の予想。」
白川は笑顔で拍手をするが、目は笑っていない。
白川「見事な推理だな!探偵役でも出来そうだよ。
でもわざわざこんな事をさせる理由は分かったの?」
光之の表情が曇る
光之「…杉山さんを試したんだろ?
本当に俺たちの事を口外しないのか。
店で偶然に俺と出会ったら、普通のファンならテンション上がって友達にその話をするだろうし。
そして酒の席の勢いで、俺たちの秘密を言ってしまうんじゃないかって。
……で?実際どうだった?カナエからは何て?」
白川が電話をしている
白川「それについては、杉山音からMITSUKIについての話を聞き出せたら、という条件でしたが……
何か話しは聞き出せましたか?」
かなえ《……いえ。彼女がまだモデルに未練があるっていうのは白川さんの言う通りで、そこから彼女の本音を引き出す事はできたんですが…
MITSUKIの事はファンだという話しか……。》
白川「そうですか…。分かりました。
では杉山音はシロだったという事でしょう。
今回かかった分の費用は全て振り込んでおきますので。
では、ありがとうございました。」
かなえ《えっ、あの、私またやってみます!
2回目なら向こうもより心を開いて話してくれると思いますし…可能性が無いとも言えないのでは……》
白川「いえ、もう大丈夫です。おそらくこれ以上は探っても彼女からは出てこないでしょう。
本当にご協力ありがとうございました。
…あ、今後もしKEIとのコラボを希望するのであれば、goalのファンの子たちを刺激するような言動はどうか、くれぐれもご遠慮くださいね。
KEIはもちろんの事、goalメンバーはファンをとても大事にするグループですので。では。」
白川は自ら電話を切り、ため息を吐く
ドアをノックする音が聞こえる
白川「どうぞ」
光之が部屋に入る
白川「お疲れ様。会食はどうだった?」
光之「聞かなくても分かるでしょ。それよりさっき電話してた相手って、動画配信者のカナエって人?」
光之は少し苛立っている様な雰囲気
白川「光之がカナエを知ってるとは思わなかったな。何で分かった?」
光之「KEIと動画でコラボしたいってずっと言ってるし、前にKEIファンと揉めて炎上してたじゃん。
だから印象に残ってたんだけど、店を出る時にその人が杉山さんと一緒にいるのを見たんだよ。
昨日の今日で杉山さんと店で会うなんて、偶然にしては出来すぎてる。
……今回の件、白川さんが仕組んだの?」
白川は鼻で笑う
白川「すごいな光之。じゃあ、俺が仕組んだと思う根拠でも聞こうか。」
光之「……杉山さんとトイレ前で鉢合わせした時、席を立つ前に白川さんから電話がかかってきた。
初めは偶然かと思ったけど、杉山さんがカナエと一緒にいるのを見て,カナエが協力関係にあるんじゃないかって疑った。
昨日、白川さんは杉山さんの送迎をしながら、色々と話しを聞き出せたはず。
今日は仕事が休みな事、ナインティーンで読モをしていた事。
それでナインティーン編集部の知り合いに話しを聞いて、杉山さんの地元の事だけじゃなく、当時仲良かった読モ仲間の話も聞いたんだろ?
その仲間の中に、あのカナエがいた。」
白川は表情を変えず、光之の話しを黙って聞いている
光之「カナエはKEIとコラボしたがってたし、それをダシに協力を持ちかけた。
きっと杉山さんがトイレに行ったタイミングで白川さんに連絡をして、白川さんが俺に電話して席を立たせれば、トイレの前で鉢合わせる可能性が出てくる。
どう?俺の予想。」
白川は笑顔で拍手をするが、目は笑っていない。
白川「見事な推理だな!探偵役でも出来そうだよ。
でもわざわざこんな事をさせる理由は分かったの?」
光之の表情が曇る
光之「…杉山さんを試したんだろ?
本当に俺たちの事を口外しないのか。
店で偶然に俺と出会ったら、普通のファンならテンション上がって友達にその話をするだろうし。
そして酒の席の勢いで、俺たちの秘密を言ってしまうんじゃないかって。
……で?実際どうだった?カナエからは何て?」