【完結】君じゃ勃たないと振られたら、俺なら勃つと突然に。
二人はイトコ同士だ。
黃美子は幼少時代から、この地域に住んでいる。
が、父は転勤族で黃美子が高校卒業と同時に引っ越した。
黃美子は青春時代を過ごしたこの場所が離れられずに一人暮らしをする事にしたのだ。
両親はセキュリティの高いマンションに住めと言っているが、叔母……蒼紫の家が近いからという理由で
このアパートに住んでいる。
叔母も黃美子を娘のように可愛がっていて、いつもご飯を届けてくれたり家で夕飯をごちそうになっているのだ。
「寒いから、こたつに入りなよ~」
「ん……。もう飲んでんの?」
「当然~正月だもーん」
コタツの上にはビールに日本酒まである。
しかし、つまみはバタピーのみ。
テレビは正月特番のお笑いが流れていた。
蒼紫は、そっとコタツに入る。
黃美子がだらーっと伸ばした足にぶつかった。
黃美子は避ける気もないようだ。
「うちに来るか、実家に帰ればよかったじゃん」