余命宣告を受け、それでも生きるために。
*3番線に電車が参ります...

橘「あ!行かないと!じゃあね!」

羽花「はい!」

電車の到着アナウンスが流れると急いで向かってしまった。
私はと言うと、お気に入りの特等席に座って小説を読む。

"恋愛はできないと思っていた少女が、ある男性に会って惹かれていくお話"

私が一番好きな小説で、何回も読み直しながら、
こんな風に私も恋愛してみたいなぁなんて、願っても叶わないことを思ってみる。

羽花「私には無理だなぁ...。」

乾いた声が誰もいない待合室に響いた。

ガラッ_

橘さんかな?
そう思って扉の方を見ると違う人がたっていた。
グレーの髪色に、不機嫌そうな顔、だるそうに崩した制服。見るからに不良だ。
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