淡いピンクのカクテルは、私と彼を甘く誘う~凄腕脳外科医に溺愛されています~

プロポーズはたくさんの花に囲まれて

幸聖さんと再会してから3ヶ月が過ぎた。
季節は9月の初旬を迎えた頃で、まだ夏の暑さが残る時期。

フラワーショップの花たちも秋頃に咲く花が並ぶようになってきて、季節の変わり目を感じている。


お互いの両親にあいさつに行ってしばらくしてから、私は幸聖さんのマンションに引っ越しを済ませた。

広い空間に慣れるまでに時間はかかったし、幸聖さんが当直でいないときは寂しく感じることもあるけれど、その寂しさ以上に愛情をたくさんくれる彼と一緒にいれることはとても幸せだ。


「ありがとうございました」


そして今日もまた、様々な理由でこの『フラワーショップ さくら』を訪れたお客様に、笑顔の花を咲かせている。


「友香梨、先に休憩入りなよ。疲れるでしょ?」
「えー、あぁ……うん、そうする。ありがと」

「遠慮しなくていいんだからね」


友香梨の背中を優しく摩りながら、彼女を先に休憩室へと促す。

先日、無事に入籍を済ませたと報告を受けたのも束の間。友香梨の妊娠が発覚したのだ。

妊娠初期の彼女には軽度のつわりがあるようで、無理は禁物。体調をみながら、身体に負担がかからない程度に勤務を続けている。

でも、立て続けに幸せな報告があるなんて。
嬉しくて、自然と頬が緩む。
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