このままずっと甘い夜を 〜再会した元恋人は溢れる愛を押さえきれない〜
「澪さんって家事“だけ”はできるけど、それ以外はほんと使えないわね。よくそれで今までやってこれたわね」

「やめなさい、愛理。澪さんは高校中退なの。あなたと違って学歴がないんだから、仕方ないでしょう?」

「ああ、たしかにっ」


こんな会話は日常茶飯事。


愛理さんは、超名門校の音大に通っている大学2年生。

同じお父さんの娘とはいえ、学歴の差は天と地。


愛理さんは、これからも挫折や苦労も知ることなく順風満帆な人生を歩むのだろう。

そんなまぶしすぎる人生は、わたしにとっては非現実的すぎて妬みすら起こらない。


幸い、お父さんが言っていたように毎月のお給料は松永さんの指名があったころよりも十分すぎるくらい与えられた。

追い出されない限り、いびられようと罵られようと、わたしはただここで細々と暮らしていけばいい。
< 14 / 88 >

この作品をシェア

pagetop