離婚前提婚~冷徹ドクターが予想外に溺愛してきます~

第六章

圭吾さんと本当の夫婦になってから一週間。

まだお互いの両親に挨拶も済んでいないけど、計画は進んでいる。

うちの母はもちろん、圭吾さんのご両親も特に反対はしていないというので、ちょっとびっくり。

てっきり「笠原家の嫁にどこの馬の骨ともわからない女が~」とか言われるかもと心配していたけど、そんなことはなかった。

「ふたりとも、七海に会いたがっている」

出勤前に両親顔合わせの話題になったとき、圭吾さんがそんなことを話す。

「そんなに期待していただくほどのもんじゃないんですけど」
「そんなことない。俺が惚れた女性がどんな人か見てみたいって、興味津々だよ」

笑顔で言っているけど、人に対して興味津々ってちょっと失礼なのでは?

ご両親からしたら、「一般庶民の嫁って面白そう」くらいに思っているのだろうか。

それとも圭吾さんが私のことをすごく魅力的な女性に思ってもらえるようにうまく話したのかもしれない。

実際に会ってもがっかりされないように、自分磨きも頑張らなきゃ。

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