彼は『溺愛』という鎖に繋いだ彼女を公私ともに囲い込む【episode.2】

エピローグ

「戻ったぞ」

「あ、おかえりなさい。達也さんはおられました?」

「ああ。菜摘を氷室に連れていくことも申し訳ないと言ってきたから、心置きなくついて来いよ」

 郵便物を開ける手を止めた。何ですって?

「申し訳ないって言ってきたんですか?別に私なんていなくても関係ないと思います。すでに俊樹さんの専属で、会社の業務にはちっとも関係できてません」

 つい口をとがらせて言う。

「まだ業務の仕事を取り上げたことを根に持ってるのか……」
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