たった独りの物語~私を殺そうとしている女の子を自分の手で育ててしまいました~

「……ああ! だからあんなに手のひらを小さなブロックに分けて,真ん中に集める練習をしたの!?」

「そうよ,飲み込みがいいわね。いくつかやってみて」



(必要の無い材料を入れていいのは,カレーや味噌汁だけで充分なの。魔法で同じことをするのはいけないわ)



「………────────だから,魔法を用いて戦う時は,自分のよく知る場所で戦うのよ」

「はいっ。……じゃあもう,今日はおやつにしよう! エルさん!!!」



聞けばケーキを持ってきたのだと,エヴィーは楽しそうにはしゃいだ。

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