空色の手紙は執着愛の証 ~溺愛は再会とともに~

お昼になり「当分、社食は無理ね」とため息混じりで言う霧ちゃんに同意で、じゃあまたキッチンカーで買って公園に…と話していたら、デザイン室に賢太郎さんと龍綺さんがやってきた。


コンコン
「失礼しまーす!キリたん、なっちゃん、一緒にランチしよっ」

満面の笑みの龍綺さんに対し、「げ」と青ざめる霧ちゃん。

ちなみに〝なっちゃん〞とは私の事。
霧ちゃん曰く、龍綺さんは以前から霧ちゃんとの会話の中で私のことをそう呼んでいたんだって。
〝那知ちゃん〞を言いやすくしたみたい。


「龍綺、職場であたしのその呼び方はやめてよ」

「えー、いーじゃーん。ねー、なっちゃんもいいと思うよね?」

「あはは…まぁ業務時間外なら…?」

「ほらねっ!じゃあランチ行こ、4人でランチ!」
と、龍綺さんは霧ちゃんの手を握って部屋を出た。

すると「ほら、那知も行くよ」と賢太郎さんが私の腰に手を当ててくれたから「うんっ」て笑って、霧ちゃん達の後を追った。
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