婚約破棄されたら、高貴な紳士に極上な愛を注がれました。



 部屋を出て玄関に向かうと、西條さんと父が話している様子が見えた。私が近づけば気付いた西條さんがこちらを見て微笑んだ。

 うわぁ……イケメン。

 何、あの顔!顔面良すぎでは?この前の時よりもカッコよく見える。

 元婚約者も比較的、顔面偏差値高かったけど……それ以上だ。


「おはよう、陽鈴さん」

「おはようございます! 西條さん」


 私は挨拶をして彼を見れば、しっかりしたスーツじゃなくラフな感じなのにとてもかっこいい。イケメン。


「今日は了承してくれてありがとう、陽鈴さん。この前の着物も綺麗だったが今日の洋服は可愛らしくていいね」

「ありがとうございます、西條さん」


 西條さんは父に「夕方には送ります」などと話をしていた。その間に執事が用意してくれた靴を履きミニショルダーを受け取った。



< 15 / 54 >

この作品をシェア

pagetop