ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜6
 そんなギルバートを見るセガルス国王(急いで仕事を終わらせて、『少しくらいなら子猫を抱っこできるかも』と期待しながら急いでやって来ていた)は『父上がこんな表情をするなんて、現役時代には思いもよらなかったな。父上にも国のために尽くしてきたご褒美があって、本当に良かった』と、内心でほっこりしていた。

 そして『わたしにも癒しのご褒美があるかな?』と、どのタイミングで子猫を受け取ろうかと両手をわきわきさせていた。

「可愛くて美味しいおやつを、楽しみにしておるぞ」

「はい。おじいちゃんはチョコレート味が好きですか? それともシナモンシュガーでスパイシーな方が好みかにゃん」

「エリナが作るものなら、きっとどれもわしの好みじゃと思う」

「にゃっ」

 話は途切れる様子がなく、ギルバートが子猫を離しそうにないので、少しだけ不機嫌なルディが「祖父殿、そろそろうちの子猫を返してください」と牙を剥いた。

「これからエリナと屋台の食べ歩きをしますので」

「夕飯も食べていけばいいのに」

「子猫にはお散歩も必要ですから。一日中王宮にいたのでしょう? 足が弱ってしまいます」

 ルディがそう言いながら子猫をひょいと片手で抱いたので、ギルバートが「歩かせてないではないか」と抗議をした。

「屋台街では手を繋いで歩くからいいのだ」

 にやりと笑ったルディは「それではご機嫌よう」と長い脚で歩き出した。

 後ろ姿を見送りながら、セガルス国王は「おお、わたしの癒しタイムは……」と悲しげに呟くのだった。

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