ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜6
 テーブルには他にも、料理人がその場で鉄板焼きして作る、細かくサシの入った牛肉のサイコロステーキに、ニンニクが利いたステーキソースと大根おろしをかけて串に刺したもの、牛頬肉のバルサミコ酢煮込みを薄く切ったパンに乗せたもの、八角などのちょっと変わった香辛料で香りをつけた豚の角煮を具にした肉握りなどが並ぶ。
 この国はあまり見かけない料理もあるため、客はすべての味をみないではいられなかった。

 また、串に刺して焼いた肉厚のイカや帆立も、焦げた醤油の香りがなんともたまらなく香ばしく食欲をそそっている。
 フィフィール国から運んできた新鮮な海鮮は、トマトとスパイスで炊き込んだパエリヤにもなっていて、数口分ずつ盛られて食べやすく提供されていた。

「わしは柔らかく煮込んだ肉はあまり好きではないのに、エリナの料理はとても口に合う。調理の目的が、柔らかくすることではなく、あくまでも肉の美味しさを引き出すことだからかのう……」

 スパイスの効いた牛頰肉と肉握りを堪能しながら、ギルバート前国王は呟いた。口の中でほろっとほぐれる肉から、鼻に抜けるスパイシーな風味と溶け出る肉の旨みが広がり、「こんなに美味しい肉を食べられて、長生きして本当に良かった……いやいや、わしはまだまだ若いぞ!」と、ギルバートの気持ちも高揚した。

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