俺が貴女を護ります~エリート海上自衛官の溺愛~
「あったかい」
「よかった」

 素肌から香るその匂いは、どこか落ち着く柔らかなあたたかみのある匂いだった。
 ぎゅう、と抱きしめてしばらくすると、ふたりはまた口づけを交わす。舌が咥内で触れ合えば、甘美な味わいを堪能するようにあちらこちらを舐める。
求め合い、貪るように欲望のままに情熱的に舌と舌とが絡まり合う。

「結芽」
「うん」
「嫌だったらちゃんと言ってくれ」
「……大丈夫」
「愛している」
「私もよ」

 結芽の瞳は潤んで、雫が落ちる。

「ありがとう」

 航平はそっと優しく、鎖骨や胸元、下腹部にも軽くキスを落としていった。
 次第にそのキスは下方へと移り、意識がそちらへ向いていく。茂みを掻き分けて秘部へと指が滑り込んでいく。
汗ばむ肌を重ね、これまでの人生で経験したことのないような愛を注がれ、溺れてしまいそうなくらいの快楽を享受し、本能で求め、結ばれた。

今宵ふたりは、男女としての身も心もさらけ出し、全てを受け入れ、愛し合ったのである。
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