年下双子の溺愛トリック

2.双子と作戦会議


ーーシャッ。

「…ん!まぶしい…」

突然部屋のカーテンが開けられ、私は眩しさから目を細める。

もう、お母さん…?
せっかくの休みなんだからもう少し寝かせてよ…。

心の中でそんなことを考えながら、布団を顔まで上げてモゾモゾしていた時。

「姫奈、いい加減起きろよ…」

「姫奈ちゃん、もう11時になるよ」

「……」

聞き覚えのある声に私の身体はピタリと固まった。

今の声って…。

おそるおそる布団から顔を出すと、私のベッドの側に立っていたのは…。

「ひーちゃん、すーちゃん…!?な、なんで私の部屋に…。え、ちょっと待って」

そう、幼なじみの双子の兄弟、密と素直だったのだ。

2人に寝起きのボサボサの状態を見られて、一気に目が覚める。

「なんでじゃなくて、昨日言ったろ?昼頃、姫奈の部屋集合って」

呆れたような表情を浮かべているひーちゃんに、私は「…うっ」と口ごもった。

そういえば、そんな約束だったっけ…?

「ご、ゴメン…。寝坊しちゃって、すぐ着替えるからちょっとリビングで待ってて!」

ガバっと飛び起き、ハネている前髪を懸命に手で押さえる私に。

「大丈夫。そんな気にしなくても寝起きの姫奈ちゃんもいつも通り可愛いよ」

ニコッと甘い笑みを浮かべるすーちゃんに私はカッと目を見開く。
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