年下双子の溺愛トリック

「すーちゃん、いい?女の子に優しいのはいいことだけど、そんな軽いこと簡単に言っちゃダメだよ!私だからよかったものの普通の女の子だったら勘違いするし。ていうか、もう着替えれないから2人ともとりあえず部屋から出てって!」

ビシッと年上らしく、すーちゃんに注意をした私は、グイグイと2人の背中を押して、とりあえず部屋の外へ追い出した。

「…プッ」

「……」

…?

その間、ひーちゃんは、なぜかプルプルと肩を震わせて、笑いを堪えているし、すーちゃんにいたっては小さく肩を落としている始末。

私、なんか変なこと言ったかな…?

対照的な2人の様子の理由がわからず私は、首をひねった。





「遅くなってゴメン!準備できたよ〜」

準備が整い、バタバタと慌ただしく、リビングへやっきた瞬間、私の鼻腔をくすぐったのは美味しそうなケチャップの匂い。

慌ててキッチンを見ると、お母さんが何か調理している姿が目に飛び込んできた。

そして、ダイニングテーブルに座っているひーちゃんとすーちゃんに視線を向けると、なんとも美味しそうなオムライスを頬張っている。

「あ!2人ともずるーい。お母さん、私のぶんは?」

キラキラした視線を母に送った私。

けど。

「…姫奈。あんたって子は、密くんと素直くんをどれだけ待たせるの!?もう2人が来てから40分以上たってるわよ?」

「…うっ」

冷ややかな母親の視線を感じ、私は口をつぐんでしまう。
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