最低な元カレにフラれたらイケメン医師に成長した幼馴染からの溺愛がはじまりました。
イケメン医師
妊娠がわかって診察室へ呼ばれるまでの時間、頭の中は真っ白だった。
これからどうすればいいのか、全くわからない。

ただ確実なのは、自分のお腹の中に晃司の子供がいるということだけだった。

「辻さん、どうぞ」
若くて可愛い看護師さんに促されて診察室へ向かう。

子供が飽きないようにたくさんのぬいぐるみに囲まれた診察室は、なんだか居心地が悪かった。

「妊娠三ヶ月ですね」
白衣を来た男性医師がこちらも見ずに言った。

その口調があまりに冷たく感じられて杏奈は唇をかみしめてうつむく。

「そう……ですか」
返事をする声がかすれて消えていく。
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