どんな君でも愛してる

どんな君でも

 そして……私はひと月後会社を辞めた。

 会社は私の事故のことや今までの噂もあり、すぐに退職願を受理してくれた。加菜や相川君には本当に心配かけたし、三井さんら人事の人達にも遺留された。

 でも、人事部長が川村さんの決断を応援しようと既に皆を説得していたそうで、挨拶に行ったときには私が有利になるような退職手続きの準備をしてくれていた。

 結局、病院には二週間いた。外科治療もあり、記憶が戻ってからもたまに気分が悪くなることもあって、検査をしたり、肩の状態を見てもらったりしたためだ。

 左肩はひどい肩関節脱臼をしていた。治したのだがあまりあがらなくなった。脱臼が癖になってしまうと危ないので、定期的に通院して見てもらうことになった。リハビリしても治らないようなら手術も考えてくださいと言われた。

 私は退院後、実家に戻った。
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