どんな君でも愛してる

突然の告白


 時計を見ると21時回ったところだった。終電まではまだあるし、いいかなと思った。

 それに何より、この人ともっと話がしたかった。そしてこの人のことを知りたいと初めて男の人に対して思ったのだ。

 彼は私の背中にそっと手を当てた。いつもなら何気なく逃げる私がそのままになったのはお酒のせいではない。自分に驚いた。

 連れていかれたのは狭いが雰囲気のいい素敵なショットバーだった。カウンターに座ると、なじみ客だったのだろう。

「あれれ、信也じゃん。いつ戻ったんだよ。一時的?久しぶりだな。元気か?」

「ああ、久しぶりだな。お前も元気そうだし、店も繁盛していてよかったな。先週からこっちなんだ」

「久しぶりに来て女連れとはやるなあ、信也。どこのお嬢さんだ?戻って来て早々結婚するのか?」
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