月とスッポン  奈良へ行く
今回も私が拝観料を払い中に入って行く。

一度離れた手を「足元が悪い」という言い訳をしながら、また手を繋ぐ。

急な階段を登り、本堂へ行けば、迷わず御朱印の列に私まで並ばされる。

ここは別に一緒じゃなくていいんじゃないかな?

そう思っても、お互いどちらかが強く握っているわけでもないのに、繋いだ手が離れなかった。

歩いやすいように舗装された山道を登り、海が一望できた。

「海だぁ」

見たままの感想を言うと

「由比ヶ浜ですね」

と変更される。

うん、それはどうでもいい。

「結構、サーフィンしている人がいますね」
「メッカですからね。今度海水浴にでも行きますか?」

「行かないです」
「海と山は見るものだと決めてますから」

「では、海の見える場所でお昼でも食べますか」
「それとこれとは話が別な気がしますけど」

「とっても美味しいんですよ」

こいつ人の話を聞いていない。

私の意思を無視して、手を引っ張り階段を降りて行く。

長谷寺を出て車に戻る。

「金鍔買う」

今まで引っ張られていた手を金鍔屋さんの方へと引っ張り返す。

強く引っ張ったつもりはないが、急に引っ張られた大河のバランスが崩れた。

その様子があまりにも滑稽で笑える。

「茜が急に引っ張るからですよ」

笑われた事を不服そうに言う大河も笑っている。

なんか、意味もなくずっと笑っていて楽しい。

ランチを食べて、買った金鍔を彩綾さんに届けて、家についてもずっと楽しい。

そんな1日もあるんだと初めて知った。
< 83 / 83 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

月とスッポン      ありのままは難しい
Kira /著

総文字数/114,043

恋愛(その他)183ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
完全ご都合主義により、様々な時を行き来しております。 申し訳ありません。 シークレットベイビーだった久城 海。 20年振りに親子の再会を果たす為奮闘するも、実の父には養子に迎えた甥っ子が立ちはだかる。 (まだ書いてないけど・・・) を乗り越えた後の話です。 《 》 の内容は、大河の独断と偏見の解説となっていますので、流し見してください。
月とスッポン  一生に一度と言わず
Kira /著

総文字数/45,514

恋愛(その他)83ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
完全ご都合主義により、様々な時を行き来しております。 申し訳ありません。 シークレットベイビーだった久城 海。 20年振りに親子の再会を果たす為奮闘するも、実の父には養子に迎えた甥っ子が立ちはだかる。 (まだ書いてないけど・・・) を乗り越えた後の話です。 2人に発展は、期待しないでご覧ください 中学生 いや、小学生並に遅いです。 話を締めるって激ムズ。 全ての作家さん、尊敬です
月とスッポン  牛に引かれて
Kira /著

総文字数/54,784

恋愛(純愛)101ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
シークレットベイビーだった久城 海。 20年振りに親子の再会を果たす為奮闘するも、実の父には養子に迎えた甥っ子が立ちはだかる。 (まだ書いてないけど・・・) を乗り越えた後の話です。 完全ご都合主義により、様々な時を行き来しております。 申し訳ありません。 ⚠️ 講釈を垂れます。ウザいです。   内容に付きましてはそう言う説もあると   言う軽い目で流し読みをして下さい。   聞いている登場人物もそうしております。   その為、   あえて読みにくいとなっております。 2人に発展は、期待しないでご覧ください 中学生 いや、小学生並に遅いです。 むしろ発展した先を誰かに委ねたい程未定です

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop