再会したスパダリ社長は強引なプロポーズで私を離す気はないようです
「自分は家事が得意だから専業主婦希望なんじゃなかった? それに6年前は俺のために毎日美味しい料理を作ってくれてたのに。俺の記憶違いだった?」

「全く出来ないってわけじゃないんです。でも社長になった藤堂さんの口にあうような手料理を作れる自信がなくて…」


「なんだ。そんなことか」

「え?」


「それなら大丈夫だよ」


お金持ちだから、専属秘書やらお手伝いさんが料理を用意してくれるってこと?


「俺は千夏が好きなんだから、千夏の作るものならなんだって美味しい」

「食べてもないのにですか?」


「それに6年前、千夏の料理は食べたことあるしね。それに千夏が俺のために愛情込めて手料理を準備してる姿を想像するだけで襲いたくなる」

「へ…?」

今のは聞き間違いだろうか。なんで私が料理を作るだけで「襲いたい」って言葉が出るの?藤堂さんって実は変な人?
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