迷路の先には君がいた
「他の従業員は知っていたわ」
「おかしいですね……ヘッドの連絡ミスですね。注意しておきますよ」
「……」
「VIPを見ましたか?」
「同業なのに、VIPなの?」
副支配人はほくそ笑んだ。
「サムエルホテルグループをどちらが傘下におさめるか、話し合いにきたんです。内密ですし、財閥大手と取引のあるあちらは賓客として扱わないとまずいんですよ」
確かに、彼は清家、榊原両財閥の御曹司と親友だった。そのため、財界にも顔が利く。