同窓会に行ったら、知らない人がとなりに座っていました
「あっ、それ、この間の出前の子じゃん。
めぐるんちゃんって言うのか、可愛い~」
めぐるが帰ったあと、田中はソファに座り、若林に聞いためぐるの記事をスマホで見ていた。
今、『ん』はどこから湧いてきた……、
と思いながら、ソファの背に手を置いて、こちらを覗き込んでくる岡本健を振り向いた。
っていうか、お前自体が、今、どこから湧いてきた、と思う。
健は小さな頃からの将棋仲間だが、彼は今ではまったく違う職についている。
明るい茶髪に派手な顔立ちではあるが、服装は割合、シンプルだ。
「えっ?
あの子、有名なパティシエなの?
砂糖と塩、間違えちゃったーって素でやりそうな顔してるけど」
どんな顔だよ、と思ったが。
自分など、めぐる本人に、絶望のタヌキなどと言ってしまっている。