愛されることを知らない私は、御曹司様と出会い溺愛される
「では、なんで……」



「深井財閥の中で、陽月があまり良い対応をされてないことは知っていたから。何があるか分からないし、一応来たんだ」

「可能性は低くても、運命的なものだってあるかもしれないだろう?」

「それに、どうせいつか迎えに行くつもりだったから。早く陽月を助けに行きたくて仕方なかった」



「どうして、私にそこまで……?」



「パーティで会ったことがあると言っただろう?あの日、俺は陽月に恋に落ちたんだ。……悪いが、もう逃してやれない」

「今日、私は断るつもりで……!」

「嫌だ。その代わり、陽月に愛して貰えるように、俺はもっと陽月に愛を伝え続ける」

「っ!」



「これから陽月は俺に愛され続けて愛を知る。これから陽月は俺が守る」

「ねぇ、だから陽月。安心して、笑って。もう一人で不安で震えないで」

「陽月、これは縁談なんだよ?」

「だから……」




「陽月、俺と結婚しませんか?」




この申し出から、私の世界は変わり始める。

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