悪女は今日、初恋を知る。
窓の外からそう思っていると、皇くんに同じ黒いエプロン姿の髪を一つに束ねたヒマワリのように明るく綺麗な女子が近づいて来た。
そして女子が何かを話し、笑いかけると、皇くんは顔を赤らめ、笑顔で返す。
…………そっか、
皇くん、彼女に会う為にバイトしていたんだ。
なのに、わたしの為とか、恥ずかしい。
女子がわたしに気づき、皇くんも気づいて目が合う。
あ、バレた……。
どうしよう!
皇くんがカフェの扉から出て来た。
「きよら、跡付けて来たのか?」
「ご、ごめんなさい!」
「俺の方こそ、ここでバイトしていたこと黙っててごめん」
「中でバイト終わるまで待っていてくれるか?」
「……分かった」
ぎゅっと右肩の鞄の紐を掴む。