夜の帝王の一途な愛
第一章 運命の出会い

   第一章 運命の出会い

私は、結城あゆみ。三十九歳、独身。
大手メーカーで派遣社員として働いていた派遣期間が切れて、今日からニートである。
十代の頃、早く大人になりたかった、どうしてって、大人になって、どうしても叶えたい夢があった、それは結婚。
二十代で素敵な男性と出会い、結婚する、そして素敵な家庭を築く、子供は二人位欲しいなあ、子育ても落ち着く四十代はバリバリと仕事をして、休みは家族と過ごす。
ところが現実は……彼氏なし、子供なし付け加えて仕事なしのないない尽くし。
ああ、どこで間違ったのか、このまま一人寂しく人生が終わってしまうの?
具合が悪くなっても、お見舞いに来てくれる彼氏もいないなんて。
白馬の王子様は現実世界にはいないのか。
そんな事言っている場合ではない、次の仕事探さなくちゃ。
私は仕事を探すべく、パソコンを開いた、
もう、時計の針が深夜零時を回ろうとしていた。
時の流れが一瞬止まったかのような錯覚を覚えた。次の瞬間、ドンと鈍い音が響いた。
「えっ、何の音?」
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